中学未来創造コース1・2年生合同「閑谷研修」 -ともに炊き、ともに登る。一泊二日で育む絆と挑戦の力-
1日目:「ともに生活し、思いを受け取る」
初日は、午前中に1年生が閑谷学校の講堂で論語の学習を行いました。歴史ある空間の中で、「己の欲せざる所、人に施すことなかれ」など、“仁”の精神に触れる時間は、1年生にとって、自分のこれからの行動や人との関わりを見つめ直す貴重な学びとなりました。
その間、2年生は午後に予定されているレクリエーションの準備に集中して取り組んでいました。昨年の自分たちの経験を振り返りながら、どんな工夫をすれば1年生が楽しめるか、話し合いと準備を重ねる姿に頼もしさが感じられました。
昼食後は、1・2年生混合のグループに分かれた「カレー作り」。限られた時間と道具の中で、火おこしや調理に協力し合い、声を掛け合いながら作業を進めました。完成したカレーはどの班も個性豊かで、達成感と笑顔にあふれる時間になったと思います。
夕方には、2年生企画の交流レクリエーションが実施されました。1年生を迎え入れる気持ちのこもった内容に、緊張していた1年生の表情も自然と和らぎ、学年を超えたつながりが生まれました。
2日目:「ともに挑戦する」
2日目は、自然の中を巡るオリエンテーリングに挑戦。山道を含むコースは予想以上にハードでしたが、地図を頼りに協力して進み、声を掛け合いながら険しい坂も乗り越えていく姿が印象的でした。
「大丈夫?」「あと少し!」という励ましの言葉が自然と交わされ、ゴールした時には、疲労感とともに大きな達成感と絆が残っていました。
未来につながる学びとして
この一泊二日の研修は、知識や技術だけでなく、「人とともに生きる」ための心の在り方を学ぶ機会となりました。1年生は論語の言葉を通して“思いやり”の意味を知り、2年生は“支える側”として行動する責任を感じながら、自らを律し、他者に尽くす姿を見せてくれました。
この経験が、今後の学校生活を支える土台となり、互いを思いやる力へとつながっていくことを願っています。